足病変(糖尿病の合併症)の予防|大阪市北区天神橋の糖尿病内科「佐藤内科クリニック」

足病変

糖尿病の足病変とは

足糖尿病の足病変とは血管障害の一種です。糖尿病性神経障害になると、体から一番遠い足先から病変が始まります。具体的には、足先や足裏が痺れたり痛みを感じる、もしくはなんとなく違和感を覚えるなどの症状が現れます。
手の指は足とは違って、足の病変が始まったばかりの頃では特に症状が出ないことが多く、病気が進行するにつれて感覚に違和感が生じます。また、病状が進行してしまうとそれまで感じていた痛みなどを感じなくなり、感覚が鈍くなってきます。痛みを感じないということは、ケガをしても気づくことができず、感染症にかかっても分かりません。
そのため、気が付くと足先の傷口から入り込んだ細菌に感染してしまい、糖尿病性足病変が起こっていた、などということがあります。糖尿病性足病変が進行して組織が壊疽し始めると、足を切断しないといけないケースもあります。そのようなことにならないためにも、日々足先のチェックをするようにしましょう。

このような症状に当てはまりませんか?

  • 足指に毛が生えていない
  • 気づいたらひっかき傷や切り傷・ひっかき傷があった
  • 足や指の変形が見られる
  • タコ・水虫・魚の目がある
  • 皮膚の温度や色に変化が見られる
  • 膿が出ている
  • 乾燥・ひび割れがある
  • 爪が変形したり、変色したりしている
  • 靴擦れがよく起こるようになった

など

糖尿病足病変を予防するフットケアのポイント

異常がないか足を目でチェックする

足病変の予防にはケガをしない、細菌が入らないようにするということが重要なため、足を清潔に保ち、定期的に傷をチェックする必要があります。糖尿病になってしまうと足先の感覚があてにならなくなってしまうため、目で見て確認することが重要です。

傷や水虫に注意すること

糖尿病になると体の免疫機能が低下してしまうため、傷口ができると感染症や合併症にかかりやすくなります。例えば、単なる水虫だからと放置してしまうと、雑菌が入り込んで悪化する可能性も考えられます。そのため、できるだけ血糖コントロールをして、血糖値を正常に保つことが重要です。その他、足を洗う際には力を入れて目の粗いタオルでこするとちょっとした傷ができてしまい、そこから感染してしまう可能性もあるため、泡立てて優しく洗うようにしましょう。

糖尿病足病変の予防には靴選びが重要

靴擦れなどで傷ができても、足の壊疽を早めてしまう可能性が高くなるため、靴は慎重に選びましょう。足病変の兆候がある場合には靴屋にて自分で靴を選ぶことはあまりお勧めできません。靴を選ぶ前に医師や理学療法士、義肢装具士などに相談することで、足に負担がかからない靴を選ぶことが可能です。また、水虫になることを防ぐためにも、通気性には注意しましょう。

深爪にはしないこと

糖尿病で足病変が気になる場合に深爪をしてしまうと、爪が皮膚に食い込んでしまうことがあり危険です。爪が皮膚に食い込んでしまうと、炎症を起こす可能性があるからです。そのため、正しい爪のカットを行うようにし、深爪をしないように注意しましょう。爪をカットする場合は、両端部分をヤスリ等を使って滑らかにしてください。